10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
HN:沙織(父)
脳の一部が傷つき、記憶力、注意力の低下や性格の変化が起きる「高次脳機能障害」。自賠責保険に認定する仕組みがなかった2001年以前は、交通事故被害が原因の患者でも十分な補償を受けられない事例が多かった。最近、そうした患者が手続きをやり直し、適切な補償を受けられるケースが出ている。(白井康彦)
岐阜県各務原市の上村定志さん(36)は、交通事故被害による高次脳機能障害の患者だが、本人も周囲もその認識が2年前までなかった。
事故が起きたのは1992年。上村さんが後部座席に乗車していたオートバイが交差点を青信号で右折したとき、直進してきた乗用車と衝突。上村さんは、頭蓋骨骨折や脳挫傷を負い、17日間は意識不明だった。
病院での治療で徐々に回復。翌年には飲食店に就職できたが、長くは勤められなかった。上村さんは「指示されたことは忘れるし、テーブル番号も覚えられない。いつも怒られていた」と振り返る。自宅でも理由なく怒ることが増え、家族との関係が険悪になった。
補償交渉は、加害者側の損害保険会社の言いなり状態。自賠責保険の後遺障害の認定は12級だった。働く能力はあるという水準。上村さんは「交渉は示談金の500万円をもらうことで終わった」と説明する。
その後、結婚して子どもも生まれたものの、仕事には就けず、今も「主夫」を続けている。
「高次脳機能障害ではないか」と考えだしたのは2010年。岐阜県内の病院で頭部の画像検査や神経心理学検査などを受け、ほぼ間違いないと判断された。
補償手続きについてはどうすればいいか分からず、インターネットでさまざまに検索。行政書士の藤井秀幸さんの滋賀県野洲市の事務所を探し出し、藤井さんに代行してもらって自賠責保険の手続きをやり直した。
病院の診断書や検査画像などの書類を提出するなどし、昨年9月末に後遺障害5級と認定された。高次脳機能障害であることが認められ、「終身にわたり極めて軽易な労務しかできない」という重度の水準に変わった。自賠責の保険金は2700万円が支払われた。
今後は、加害者が加入していた任意の自動車保険の損保会社に対する交渉を進める考え。藤井さんに紹介された関東地方の弁護士に準備作業をしてもらっている。上村さんは「何事も明るく考えられるようになった」と今の心境を話す。
藤井さんは、愛知県や滋賀県などの交通事故被害者の相談に乗る「NPO法人交通事故サポートプログラム」の顧問。同団体は、患者やその家族向けに「高次脳機能障害.net」というホームページ(HP)を開設。症状や補償を受ける手続きを紹介している。
HPの運営責任者、粟津由紀夫さんは「上村さんのようなケースでは、事故後20年を経過していなければ、示談金が支払われていても、手続きのやり直しで補償が大幅に上積みされることがある。思い当たる人は相談を」と話す。相談受け付けの電話番号は050(1477)2087。
あと、”高次脳機能障害”の認定基準が整備されていなかった過去の時代の事故について
ネットで以下の様なページを見かけました。参考になる方がいれば幸いです。
高次脳機能障害.net
古い交通事故での高次脳機能障害に関する問題点と経緯
http://koujinou.net/old/index.html
旧年中は皆様には大変お世話になりました。
今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
今年は9月に日本脳外傷友の会の全国大会が富山市で開催予定で
第12回目の今回は600名程度の参加者が見込まれるので、
富山県高次脳機能障害支援センターはもとより
リハビリテーション科、脳神経科等日頃から脳外傷や高次脳機能障害に
関わる病院、更に富山県・富山市他の行政や保健機関他の協力を得て
高志の山会長を大会実行委員長に準備が昨年末より始まっています。
その委員会最初の会合の様子が北日本新聞(12-10)に載りました。
遅レスですが、先日の北日本新聞「けさの人」欄で高志の山会長が紹介されていました。
ただ、一緒に載せてあった写真は誰?って感じで”かわゆく”写っていると
思ったのはおやぢだけでしょうか
けさの人
日本脳外傷友の会全国大会の実行委員長になった山加代子(やま・かよこ)さん
(北日本新聞 2011年12月19日)
■「理解の輪広げたい」
NPO法人脳外傷友の会高志富山の理事長として、来年9月に初めて県内で開かれる全国大会の実行委員長に就いた。600人規模の大会を取り仕切ることになり「不安は大きいが、医療・行政関係者の支援を受けて成功させ、理解の輪を広げたい」と話す。
友の会は、交通事故や脳症など脳損傷が原因で人間が持つ高度な機能に障害が残る「高次脳機能障害」になった人や家族でつくる。自身が参加するようになったのは、長男(31)が広島大3年生の秋、バイク事故で脳挫傷を負ったのがきっかけだった。リハビリで歩けるようになったが、8カ月後に高次脳機能障害と分かった。
同障害を支援する国のモデル事業に指定されていた広島の病院では、検査や一人一人に合ったリハビリなど手厚いサービスが受けられた。だが、富山に戻ると一般の人だけでなく行政や医療関係者にも障害が理解されていないことを痛感し、同じ悩みを持つ家族と一緒に啓発活動や支援センターの設立に奔走した。近年は
活動が実を結び、理解が広がりつつあると感じている。患者や家族には「つらさや悩みを抱え込まないでほしい。話し合うことで解決の糸口が見える」と呼び掛ける。
長男は広島の病院で出会った作業療法士と結婚し、1男1女の父になった。氷見市上田子の自宅からほぼ毎週、射水市で暮らす長男夫婦と孫に会いに行くのを楽しみにしている。59歳。(社会部・中田真紀)
また、放射線を帯びたブドウ糖を注射し体への取り込み具合を見るPET(陽電子放射断層撮影)検査も受けた。本来、がんの診断に用いられる検査だが、脳神経細胞の活動が活発だとブドウ糖を多く取り込み、損傷していると取り込まない違いを利用しようというものだ。
増谷さんはこの検査で、脳の活動が低下している部分が見つかった。軽度外傷性脳損傷のために、物忘れなどの高次脳機能障害の症状が表れたのではないかと診断された。
篠田さんは軽度外傷性脳損傷が疑われる50人以上の患者を診察し、この二つの検査で約6割に画像に異常が見つかった。検査法の確立を目指し、今後さらに研究を進める予定だ
と、書かれて終わっています。
おやぢの場合も、このPET検査を進められたのですが
完治できる治療としてならいいけど、検査だけじゃ・・・と受けませんでした。
(ここまでの検査をしなくても手帳・年金がOKとなった事もありましたが)
設 立 趣 旨 書
交通事故などが原因で、脳を損傷した場合、後遺症として記憶障害、注意障害、遂行機能障害などの認知障害や社会的行動障害など日常生活や社会生活への適用が困難になる「高次脳機能障害」を生じることがある。しかしながら、脳機能の障害は個々の障害がそれぞれ異なることや外見ではわかり難いために社会から理解を得がたいという問題を抱えている。また、当事者や家族が障害を正しく理解し適切な処置を行なうことや社会復帰、社会参加を自力で実現させることが困難である。そこで、行政機関、医療機関、福祉機関等の情報を当事者に提供することや、高次脳機能障がい者及びその家族との交流や情報交換の場を提供すること、さらに社会に対しこの障害の理解を深めるよう啓蒙活動を行なうことにより、高次脳機能障がい者が安心して暮らせる世の中が実現するよう活動を行なう。
膨大な情報量やプライベートな情報の管理のためには、マンパワーと管理体制が不可欠であるので、事業の意思決定部門、執行部門等の管理体制や責任の所在を明確にし、利用者が信頼して利用し、また自ら活動に参加できる組織の実現のため特定非営利活動法人脳外傷友の会高志を設立することとする。
地元新聞紙(北日本新聞)にて「脳外傷友の会 高志」の会員さんの様子が
「生きる力」と題する連載特集に3日間に渡って掲載されました。
-------以下引用--------------------------------------------------------
歌を披露する同級生をうれしそうに見つめる賢司君と、手を握る母の美絵さん=04年3月、砺波総合病院 |
国土交通省において
「自賠責保険における高次脳機能障害認定システムの充実について」
の報告書が取りまとめられました。
詳細が国土交通省HPにアップされています。
http://www.mlit.go.jp/
報道発表資料のページにpdfにて読むことが出来ます。
http://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha05_hh_000020.html
自賠責保険における高次脳機能障害認定システム検討委員会報告書は
http://www.nliro.or.jp/service/jibaiseki/tyousa/houkokusyo201103.pdf
↓一部ですが国土交通省の資料を以下に残しておきます。