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HN:沙織(父)
ダメ彼氏の性格が脳出血で一変、家庭的で“酒を欲しない人”に。
http://www.narinari.com/Nd/20101014330.html
脳は、心身両面をコントロールする司令塔。ここに重大なダメージを負うと、ほかに問題
はなくとも体に深刻な影響を引き起こしてしまう、動物にとって最も重要な箇所のひとつ
だ。未だ解明されていない謎もある複雑な仕組みを持つ脳だが、時にダメージを受けたこ
とが思わぬ結果を導くこともある。
英紙デイリー・メールやスカイニュースによると、英マンチェスターにほど近い、ダービ
ーシャー州ハドフィールドで暮らす44歳の男性ケン・メリーウェザーさんは、交際相手の
47歳のトレイシーさんを困らす、いわゆる“ダメ彼氏”。年齢的にも落ち着いた大人の交
際が求められるところだが、2人の間にはケンさんの飲酒が大きな問題となって立ちはだ
かっていた。
「仕事の後は、たいていパブに直行していた」(スカイニュースより)というケンさんは
飲み始めると止まらず、朝方2時、3時の帰宅は当たり前。家に帰ってはトレイシーさんを
罵り、口論が絶えなかったそうだ。それでも交際は続けていたトレイシーさんだが、この
問題が彼との結婚を思いとどまらせる大きな要因となっていた。
ところがある日、そんなケンさんに命の危機が訪れる。その日もいつものように夕方から
大量の酒を飲んで帰宅したところ、翌朝、床に倒れているケンさんをトレイシーさんが発
見。脳出血を起こし、その時点で呼吸が止まっていたほどの深刻な状態で、トレイシーさ
んが蘇生術を施すほどだった。
その後、彼女の対応も幸いしてか、彼は一命を取り留めた。しかし、脳には大きなダメー
ジが残り、その影響は「記憶の50%~70%が無くなった」ほど。基本的な動作さえままな
らない状態になり、彼は歩行や会話といったリハビリをして、もう一度「学ぶ必要があっ
た」という。ある意味、一度人生がリセットされたケンさん。リハビリは決して楽ではな
かったはずだが、今回の試練は何も悪いことばかりではなかった。
彼が失った記憶には、これまで問題となっていた飲酒の経験も含まれていたらしく、体調
が戻ったあとは“酒を欲しない人”に一変した。これには、長く悩まされてきたトレイシ
ーさんも大喜び。飲んだくれの暴れん坊が、今では裁縫や料理もこなす家庭的な人間にな
り、彼女は「周囲の男よりも素敵になった」と、その姿に惚れ直している。
問題が無くなった2人はその後結婚。先日、英メディアに掲載された写真には、夫婦とし
て幸せそうな表情を浮かべている。命に関わる病気は避けて通りたいものだが、「トレイ
シーは病気がいい人に変えたと言うよ」と話すケンさんには、このくらいの荒療治が必要
だったのかもしれない。